残したい

先々代から継続して顧問税理士をさせていただいていると、当時の良かった事、悪かった事をともに経験し、所謂歴史の生き証人のような存在になります。先代の思いを当時のお話とともにお伝えする事で脈々と受け継がれている経営の大切な部分を守っていける事が出来ます。

顧問税理士を長期に渡り担当させていただいていると、あの時、おしめを代えさせてもらった赤ちゃんが、今は後継者という事もあります。この場合では、お父さん(現社長）の思いをしっかりと伝えていく事が私たちの役割となります。またこうしたケースは珍しくなく様々な業種でこのような役割を担わせていただいています。

3人の子どもたちが将来揉めないよう、遺言書の内容を一緒に考える際にご本人から直接お子様たちに伝える場を設けました。お子様方から普段何を考えているか分からない父だったので、思いを聞く事が出来て良かったと言っていただき、相続の際も名義変更等の手続きもスムーズで、故人が希望した通り円満に行う事が出来ました。

他店舗展開を行っていく中で売上の伸びが不調になり経営難に。早期対策がカギになると考え、支出を最大限減らし利益を残す経営改善を実施。業績難の店舗を閉め、支払い方法なども変更し、資金繰りの改善を行いました。早めに手を打ったことで現在は良い方向に向かっています。

事業承継による株式譲渡の際にできるだけ税金を抑えられるよう相談いをいただき、株の贈与、売買、精算課税などの様々なケースを想定、それぞれのシミュレーションを置きお無いながら次世代に会社を残す際の最適な方法を検討しました。最終的に希望されていた税金負担を抑え、株式移転を実施中です。

相続には遺留分というものが存在し対象者は遺言書に記載がなくても一部の財産を受け取る事が出来るようになっています。お子様のいないこのご夫婦は配偶者のみに十分な資産を残せるように遺言書作成をお手伝い。保険の活用などを通じお二人にとって完璧な相続プランを作成しました。

ご自身が辛い介護を経験されている事もあり、子どもたちに同じ思いをさせたくないという強いお気持ちがありました。介護が必要になった際、何が必要でどれくらい財産があれば良いのか？を一緒に考え、その時に子どもたちが苦労しない資産づくりを行うサポートを行っています。